ろう高齢者ディサービス

川崎市は、「ななのわ」が設立するまでろうあ高齢者専用のミニデイサービスがありませんでした。

川崎市内のろうあ高齢者は、いこいの家、老人ホーム等のデイサービスに参加しても、手話で話すことが出来なくて、一人孤立して情報も得られず、楽しくない一日を過ごすことになります。

また、仲間から離れて独居になり、寂しい思いをしています。それで家にこもりがちになり、一般のデイサービスにも参加しにくい現状です。そんな場を普通の人は「楽しい」と言えるでしょうか?

ろうあ高齢者の為に一日手話で話せる場と安心して過ごせる場が必要でした。

そのために、聴覚障害者情報文化センター及び特定非営利活動法人川崎市ろう者協会が協力して、ろうあ高齢者のために活動して行こうということで今に至っています。

平成17年4月にろう高齢者ミニデイサービスを設立。

「ななのわ」とは、川崎市内には7区があり、市内区民のろう高齢者の仲間の輪を大切に生きて行こうという意味で、ミニデイサービスの愛称です。

最初は毎月第3水曜日実施してきましたが、利用者の要望により、平成22年7月から毎月第1水曜日を追加して毎月2回行っております。

最初から参加されている利用者が最高齢で89歳。平均70歳から89歳で20名前後参加しております。基本は自力で来られる方になっていますが、最近高齢化になっているため、送迎が必要な利用者が少しずつ増加している状況にあります。

また、川崎市内のみならず、市外の利用者が参加しているようになっています。楽しい一日を過ごそうという気持ちが見受けられます。遠くても参加している利用者も大切にしたいのです。ななのわの必要性が高いということを利用者の様子でわかります。

今の悩みは、ろうヘルパー(有資格者)が少なすぎるし、高齢者の仲間になる年齢を迎えており、今後のミニデイサービスはどうなるかを心配でもあります。有資格者の若いろう者を増加しなければならない課題となっている状況ですが、
スタッフは頑張って活動を継続しております。暖かい見守り、安心して生活できるよう私たちスタッフが支援しながら、活動して行きます。

若いろう者、手話のできる若い有資格者が増えるように良い環境を作っていかなければと思っているところです。

皆さん、ミニデイサービスを暖かく見守ってください。